オセロの介護保険マニュアル

介護ネコのオセロによる、介護保険初心者のための入門書です。

要介護認定を受けるとどうなるの?

ママ「訪問調査から1か月、やっと認定結果が届いたわ。」

マスター「どれどれ、『要介護1』と書いてあるよ。無事に結果が出てよかったね!」

ママ「結果が出たのはいいけど、この後どうすればいいの?」

マスター「・・・」

ママ「あなたに聞いたのが間違いだったわ。オセロ、教えてちょうだい!」

オセロ「まかせてよ!」

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1.「要介護度」って何だっけ?

要介護認定の結果通知には「要介護度」の記載があり、同じタイミングで送付される介護保険証にも同じく「要介護度」の記載があるでしょう。

「要介護度」には全部で7区分あるのを覚えているでしょうか?

下の図でおさらいしてみましょう!

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要介護認定の区分(要介護度)

 要介護認定の結果「要支援者」となるか、「要介護者」となるか、はたまたいずれにも該当しない「非該当(自立)」となるかで、その後の動きが変わってきます。

具体的にみていきましょう!

※「非該当(自立)」になった人でも介護保険以外の様々なサービスを受けられます。このことについては、また機会があったらお話しします。

 

 

2.要介護認定を受けた後

ここから要介護認定を受けた後、どのようにして介護サービスを利用していくかについて話していきます。

初めて要介護認定を受けた方や、すでに要介護認定を持っているけど介護サービスは全く使ってない、という方に向けた説明となりますので、在宅で(お家で)生活しながら介護サービスを使っていく前提でお話ししていきます!

 

2-1 在宅でサービスを受けるためには・・・

在宅で生活をしながらサービスを受けるためには、原則「ケアプラン」というものを作成する必要があります。ケアプランは基本的に皆さんご自身で作成するものではなく、ケアマネジャー(介護支援専門員)」と呼ばれる人が作成します。

ケアプランのに関するあれこれは後日語るとして・・・

要支援者と要介護者ではケアプランの作成を依頼する窓口が異なるのです。ここだけ押さえておきましょう!

 

2ー2 要支援者となった場合

 要支援の認定を受けた方のサービス利用に関する窓口は、地域包括支援センターという場所に一本化されています。自治体によっては「高齢者安心センター」のような名前かもしれません。

地域包括支援センターには、ケアマネジャーの資格を持った方はもちろん、社会福祉士保健師の方が在籍しています。

要支援1または要支援2の認定を受け、介護サービスを利用したいと考えている方は、まず第一に地域包括支援センターへ相談しに行きましょう!

 

窓口で「介護サービスの利用を考えています。」といった感じでお話してもらえれば、職員の方がサービス利用までつないでくれるはずです!

 

ちなみに、多くの市区町村には地域包括支援センターが複数ありますが、お住まいの住所に応じて管轄の地域包括支援センターが決まっています。

(例えば、○○3丁目は「AA地域包括支援センター」が担当で、△△1丁目は「BB地域包括支援センター」が担当、といった感じです。)

皆さんの住んでいる場所の担当地域包括支援センターがどこかは、お住まいの自治体のホームページ等に掲載されていると思います。わからない場合は役所に電話しちゃいましょう!

 

2-3 要介護者となった場合

要支援者のケアプランは地域包括支援センターで作成することになりますが、要介護者の場合は「居宅介護支援事業所」のケアマネジャーが作成します

「居宅介護支援事業所」という突然難しそうな言葉が出てきましたが、ケアマネジャーが働いている事業所だと思ってもらえればよいと思います!

地域包括支援センターの設置は市区町村によって行われますが、居宅介護支援事業所の場合、民間企業が運営しているものも多くあります。皆さんが住んでいる地域にも、実は多くの居宅介護支援事業所が存在していることでしょう。(病院や施設の中にあったりする場合も多く、以外に目につかないかもしれないですね。)

 

2-4 【要介護者の方】ケアマネジャーの探し方は?

「民間企業が運営している?たくさんある?じゃあどうやって決めればいいの?」というそこのあなた、当然の疑問ですよね。

実際、いいケアマネジャーを探すのは簡単なことではありません・・・

役所に聞いても「あっせんになるから教えられない」と、欲しい答えが返ってこないことも多くあるでしょう。

 

これから継続して介護サービスを利用しようとする場合、ケアマネジャーとは長い付き合いになります。

しかしそこは人と人・・・どうしても「合う、合わない」があります。

 

オセロが考える、ケアマネジャーを探すうえでの重要ポイントは以下の2つです。

①適当(投げやり)に選ばない!

②どうしても分からなかったら、地域包括支援センターに相談!

 

2-4-① 適当(投げやり)に選ばない!

当たり前のことですが、実際にこうなってしまうケースは多くあると思います。

役所の窓口等で居宅介護支援事業所の一覧をもらえるのですが、とりあえず家の近くのところに相談し、そのまま契約するという流れはよくあるでしょう。

このように、ケアマネジャーの人柄をよくわからないままに契約してしまうと、「ケアマネジャーと合わない・・・」ということになってしまいがちなのです。

こうならないために、オセロ的には以下のことを心がけたほうがいいかなと思います!

 

・ケアマネジャーとしっかり話をして、どのような人なのかを見極める。

・できるかぎり複数の事業所に相談し、よりいいなと思ったケアマネジャーと契約する。

・時には近所の評判も大事。(ただし、あてにしすぎないよう注意!)

 

しっかり話をしたうえで、「この人ならいろいろな提案をしてくれそう」とか「親身になって話を聞いてくれる」と思った人と契約をするようにしましょう!

流されてはダメです!

 

2-4-② どうしても分からなかったら、地域包括支援センターに相談!

「ケアマネジャー探すの難しいし面倒くさい!もうやめた!」となってしまうと元も子もありません・・・

どうしても決められない場合は、「地域包括支援センター」へ相談しに行きましょう!

「要介護者でも地域包括支援センターに相談していいの?」と思った方はとても鋭いです。実は、地域包括支援センターは、地域の高齢者の総合的な相談窓口なので、要介護者の方でも全く問題なく相談できます!

地域包括支援センターの職員は、要介護者の方のケアマネジャーとなることはできませんが、「ケアマネジャーを探している」という相談には乗ってくれるはずです!

あきらめる前に地域包括支援センターへ行きましょう!

 

今日はとても長かったですね・・・

読んでくださった方、本当にありがとうございます!

ではまとめです。

 

★まとめ

・介護サービスを利用するには、「ケアプラン」を作成する必要がある!

・要支援者か要介護者かで、ケアプランを作成する担当が異なる!

  要支援者→地域包括支援センター

  要介護者→居宅介護支援事業所のケアマネジャー

・ケアマネジャーを探すのも結構大変…

 投げやりにならず、要介護者の方でも困ったら地域包括支援センター相談しに行こう!